【NICU助産師監修】一か月検診【標準看護計画】

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この記事を読んでわかること

生後1ヵ月の乳児期の正常な成長・発達

正常から逸脱や疾患、異常の早期発見

新生児から乳児期に起こりやすいマイナートラブル

新生児の療育環境・事故防止・感染防止

神経学的ハイリスク児

1,低出生体重児

2,新生児期に明らかな神経学的症候、症状を認めたもの

・けいれん

・無欲状顔貌

・ミルクの飲みが悪い

・姿勢の異常

・筋トーヌスの異常

・モロー反射の欠如

・片側症候群など

3,多発性先天性奇形

1か月検診 【標準看護計画】

看護目標

1.成長・発育・栄養・生活環境など育児上必要な事柄について観察、問診し、疾患予防・異常の早期発見に努める

2.母親とのコミュニケーションを通し現在の育児状況を把握し、その後の育児が円滑に進むよう助言・援助する

O-p 観察項目

発達

体重の増加1日20~50g(平均30g)/生理的体重減少の最小値から換算

哺乳量・哺乳量:生後1か月/1日約650ml

身長:生後一か月で約4~5cm

頭囲:約3cm胸囲:約4cm

姿勢:仰臥位、四肢はやや屈曲してベッドとの間に少し隙間ができる姿勢であるか

四肢は多動運動に対して左右とも抵抗なく動かすことが出来る

原子反射

・瞬目反射 ・瞳孔反射 ・追いかけ反射・十字反射 ・吸啜反射 

・モロー反射 ・逃避反射 ・把握反射 ・緊張性頸反射 ・腹壁反射 

・足引っ込め反射 ・歩行反射 ・バビンスキ一反射 ・足底把握反射

皮膚の状態

新陳代謝の盛んな時期であり脂漏性湿疹が起こりやすい。

オムツかぶれ、黄疸

母乳時は1か月を過ぎても黄疸が続くことがあるが、必ず便の色も確認する。

筋トーヌス

裸にしたときに活発に手足を動かすか

筋緊張の亢進や低下はないか

IN/OUT

尿の回数

便の回数、腹部膨満や緊満の有無

大泉門

大きさ、膨隆や陥没の有無

視力

注視:目の前30~40cmのところに視線を合わせられるか

追視:目で物を追いかけることができる

聴力

大きい音にびっくりするか

新生児聴覚スクリーニングの結果

→要再検(refer)の場合は精密検査を受ける

要再検の場合は、精密検査の必要があることを医師が話します。

この場合、直ちに聴覚障害があることを意味しているのではありません。

反応を確かめるために精密検査が必要であることを保護者に十分理解してもらうことが大切です。

保護者、特に母親は分娩後精神的に不安定な状態であり、担当者の言動には細心の注意を要します。

正常からの逸脱の予測

①噴水みたいに母乳を吐くことがあるか

②目つきや目の動きがおかしいと感じることがあるか

③啼泣時や授乳時にチアノーゼが生じていないか

④ひきつけを起こしていないか

⑤便の色・尿の色:淡黄色便(もしくは灰白色便)・濃黄色尿)が続いていないか

母親の情緒

①最近二週間の気分

・落ち込み、食欲、睡眠障害、抑うつ、楽しみや興味のあることが出来たか

②育児に楽しさを感じているか

生活環境

E-p 指導計画

エンパワーメント

「お母さん非常に順調です」など、育児がうまくいっていることを強調し、賞賛する

栄養指導

・母乳栄養が原則

・少し飲んでは眠り寝かせると泣く場合はげっぷが出にくく抱っこだと気持ちよく眠ることがある

・母乳の分泌にはバランスの良い食事や水分補給が必要

・夜間は不眠がちとなるため昼間に休息をとる

母乳不足のサイン

体重増加が悪い、30分以上乳首を離さない、飲み終わって1時間以内に空腹で泣くとき

必要に応じて人工乳の補充が必要なこともある為、母親が罪悪感を持ったりすることのないように配慮

マイナートラブル
  • 吐乳:胃の構造(管型)、機能上(噴門)溢乳、吐乳が生じやすい。

・授乳後、排気を十分に行い、上半身を高くする

・体重増加が順調で噴水様の吐乳でなければ心配はいらない。

→肥厚性幽門狭窄症:幽門筋の肥厚によるもの。生後3週頃に始まる非胆汁性嘔吐が噴水様に生じる。男児に多い(4対1)

  • オムツかぶれ:生後2週間ほどは授乳のたびに排便がある。ガーゼを使ってお湯で拭いたり洗ったりする方法も良い
  • 湿疹:新生児は新陳代謝が盛んであり、脂漏性湿疹が出やすい(特に顔・頭・胸)石鹸を使ってきれいに洗う。その際ガーゼでこすりすぎないようにする。
  • 鼻づまり:出口付近は綿棒でとる。入浴の際、湯気で通りが良くなることもある
  • 向きぐせ:向かせたい方向を明るい窓側にするなど工夫をする。首が座るころには左右どちらも向けるようになり頭の形のいびつさも解消していく
  • 母体の健康:母体の回復状態の確認、不安な内容に答え、見通しをもって育児ができるように必要な知識の提供、相談相手としてホームドクターや地域の保健師、助産師の活用について情報提供を行う
愛着形成
  • 語り掛けの重要性:心に思うことを声に出すことを進める
事故防止
  • 一人置いての外出は避ける
  • ベビー用品の安全の確認
  • ベッド柵は必ず上げる
  • うつぶせ寝
  • 細い紐や小物を置かない(誤飲、窒息予防)
  • 喫煙に関して(同室では吸わないや、児の誕生を機会に禁煙を進める)
  • 赤ちゃんを抱っこしながら熱いものを飲んだり、食べない
感染防止

①不必要な人混みへの外出は避ける

  • 発熱、哺乳力の不良などの症状があれば医療機関を受診する
育児環境
  • 室温18~25℃
  • 冷暖房の風が直接当たらない場所
  • 衣類:大人より1枚多い枚数
  • 寝る位置:風通しと日当たりがよく静かな場所が望ましいが、各家庭環境に合わせてより良い環境を選んでいけるようにアドバイスする
母親の健康管理

①睡眠不足からイライラや疲労感を生じやすい時期

→昼までも児の睡眠に合わせて睡眠をとる。休日は家事を家族に協力してもらう。

NICU助産師からワンポイント

この時期は乳児の直接的なケアよりも

乳児が正常な発達から逸脱なく成長しているかや

発達状態、母親の育児状況、養育環境の確認がメインになります。

この時期の母親は慣れない育児や夜間の授乳で寝不足で疲れている方が多いです。

不必要な待ち時間は母子ともに負担になるため

視診→聴診→触診のように手際よく観察しましょう。

生後1か月健診が終わるとしばらく健診はありません。

母親の質問や疑問に丁寧に対応しましょう。

マタニティーブルーなど徴候があった場合は産後鬱など精神状態にも注意しましょう。

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