【NICU助産師監修】新生児敗血症【標準看護計画】

全記事

この記事を読んでわかること

・新生児敗血症の病態

・新生児感染症の特徴

・発生頻度

・発生時期による分類

・新生児敗血症の標準看護計画

・NICU助産師からのワンポイントアドバイス

新生児敗血症病態

新生児が罹患する重篤な全身の感染症。

敗血症とは細菌などの病原微生物に感染し臓器障害が現れている状態を指します。

新生児の場合は、敗血症と診断された症例の1/3は同時に髄膜炎も合併している。鑑別を行いにくいため髄膜炎と同時に取り扱われることが多い。

新生児感染症の特徴

・感染症の症状が出にくい。

・免疫能が未熟であるため感染から重症化までのスピードが極めて速い。

・B群溶連菌などによる劇症型の感染症では元気だった児が24時間以内に死に至ることもある。

発生頻度

出生1000対して0.1-5.0

ハイリスク児を取り扱っている周産期医療センターなどの施設では発生頻度が高い。

発症時期による分類

早発型:72時間以内

遅発型:それ以降の発症

新生児敗血症発症時のケア 標準看護計画

O-p

分娩中に関する情報

破水から分娩までの時間(破水後24時間以上、前期破水自体)

②子宮内感染の有無

・臨床的指標;母体発熱、母体あるいは胎児の頻脈

・子宮の圧痛、悪臭をともなう羊水混濁、核の左方移動を伴った白血球数の増和

・生化学的指標;CRP、羊水検査、グラム染色、白血球数、糖、インターロイキン-6

・biophysical profile;羊水量の減少、biophysical profile (毎日) 、NST (毎日)、胎児呼吸様運動の減少(観察時間の10%未満)

起因菌の存在(母体の膣細菌叢、大腸菌、GBS)

 GBS:早発型敗血症の起因菌として最も多く、6時間以内に発症することが多い

④検査結果の把握

    ・血液検査 (白血球数,CRPなと)

    ・血液培養,髄液培養

    ・鼻咽腔,気道分泌物,尿,便なとの培養

⑤バイタルサインのチェック

 ・心拍・呼吸モニタリング,パルスオキシメータの使用

新生児敗血症の初発症状

・心拍数

・なんとなく元気がない

・皮膚色がなんとなくすぐれない(末梢の冷感)

・哺乳力低下

・無呼吸

・体温の不安定(発熱・低体温)

・腹満・嘔吐

・黄疸(肝脾腫)

・易刺激性(けいれん)

・(出血斑)※すでに感染が確立した時の所見

T-p

・至適環境温度の維持

・栄養状態を良好に保つ

・母乳が望ましいが状況に応じて人工乳などにする

・児の体力消耗を最小限に抑える

・沐浴を中止し清拭にする

・直接母乳の中止や短時間授乳など

・薬剤 (酸素も含む)投与の管理 (医師に指示による)

・手指衛生の徹底

     消毒剤入り石けんと流水による手洗い

     擦式アルコール手指消毒剤の使用

・標準予防策の実施

  血液,尿,便,気管内分泌物などに触れる場合は手袋を使用する

治療

・抗菌薬療法

・起因菌判定前: アンピシリン,アミノグリコシドの併用

・起因菌判定後:菌に応じた抗菌薬、もっとも感受性がありできるだけ狭い抗菌領域の抗菌薬を使用

・早発型の場合,経過が早いので起因菌が判定される前に抗菌薬の投与がなされる

・GBSと大腸菌が多いので,ペニシリン (アンピシリンなど)とアミノグリコシド(ゲンタマイシン,アミカシンなと)の併用がなされる

・補助療法;静脈ルートの確保、人工換気、免疫療法、交換輸血など

E-p

分からないことや、気になることがないか確認し、いつでも対応することを伝える

NICU助産師からワンポイント

新生児看護での“なんとなくおかしい、元気がない”その症状のもつ意義と重要性について理解する。

・敗血症は何となくおかしいという程度の症状から急激な経過でDIC・ショックに陥る。

・急激な経過を辿ることが多く、悩んでいる間に症状が明らかとなってからでは手遅れとなる場合もある。

・リーダーや先輩に相談、医師への報告。早期に検査に繋げることが何より大切。

参考文献

ハイリスク妊産褥婦・新生児ケア 第7巻                            

新生児学入門 第4版

新生児の疾患・治療・ケア

コメント

タイトルとURLをコピーしました